茂木 涼展

―　循環　―

「―自己の存在とその位置―」

私は主に風景を題材にした絵画を制作している。
題材となるも のは、混然と視界に広がるあらゆる全てのものの中から、興味 を惹かれたもの（形状・色）であり、またそれを目前にしている 自己のイメージである。
描き進めてゆく中で、記憶している（デ ッサンした）形状よりも、自己のイメージのほうが増大し、下図 から大幅に作品がずれてくることがしばしばある。
両者とも私 にとって現実であるのだが、自己イメージを強く描くことにより、 むしろイメージの方が真実味を帯びて、私という存在の位置を 認識し得る手段のひとつになっている。
ここでは、自己を取り巻 くあらゆる対象と、それを思考する自己との関係を、世界像・ 自己の存在とその位置・絵画と対象の三つの観点から模索 し、自らの絵画制作の動機を考察する。

　　　　　　　　　　　　美術家 茂木 涼 2003 東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2005 同大学大学院美術研究科日本画専攻修了

2006/12/1〜12/7
展覧会は終了しました。

潺 画廊
郷倉 伸人
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